① 「Claude」有害な要求の際に会話を強制終了
大規模言語モデルClaudeを開発するAnthropic社は、ユーザーから悪質な指示(有害な内容の生成要求など)が繰り返された場合、AIチャットボットが会話自体を打ち切る新機能を導入しました。この措置は人間ではなくAIモデル側の「メンタルヘルス」を守る目的で試験的に実装されたもので、Claudeは複数回の拒否や回避を試みた末に最終手段として会話終了に踏み切ります。ただし自傷他害の恐れがある利用者への対応ではこの機能を使わないよう指示されており、今後も挙動の改善が続けられます。ユーザーは会話を切られても新たにチャットを作成し直すことが可能です。
② Grammarly、学生向けに9種のAIエージェントを公開
文章作成支援ツールのGrammarlyが、学生や教育者向けの9つのAIエージェントを新たにリリースしました。例えば、提出前のレポートを分析して想定評価(成績)を予測するエージェントや、読者の反応や疑問点を推測して文章改善を提案するリーダー反応エージェントがあります。また引用箇所の出典を自動生成する引用エージェントや、文章がAIによって書かれた可能性を判定するAI検出エージェント、盗用をチェックする剽窃検出機能も提供されます。これらのエージェントは基本無料のGrammarlyユーザーでも利用可能(一部機能は有料版限定)で、学生の学習を支援しつつ不正行為を防ぐ狙いがあります。
https://www.theverge.com/2025/8/18/760508/grammarly-ai-agents-help-students-educators
③ Google検索のAIモード、180カ国に拡大し予約機能も追加
Googleは検索に組み込まれた対話型AI機能「AIモード」を、日本を含む180カ国以上で提供開始しました(対応言語はまず英語)。従来は米英印など限られた地域のみでしたが、一気にグローバル展開します。併せてAIがユーザーに代わってレストラン予約を検索する新機能も実装されました。ユーザーが日時や人数、料理の好みなど条件を伝えると、AIが複数の予約サイトを横断検索し、希望に合う飲食店の空き状況を提示してくれます。この「エージェンティック(主体的)機能」は米国でまず提供され、今後は美容院などサービス予約やイベントチケット検索にも拡張予定です。またユーザーの過去の検索履歴から個人の嗜好に合わせて結果を調整するパーソナライズ機能もテスト中で、AIが検索体験をより便利に進化させています。
https://techcrunch.com/2025/08/21/googles-ai-mode-expands-globally-adds-new-agentic-features/
④ Netflix、生成AI利用のガイドラインを策定 – 著作権侵害など禁止
映像配信大手Netflixは、制作現場での生成AI(文章や画像をAIで生成する技術)活用に関するガイドラインを公表しました。Netflix作品に携わる制作パートナーに向けたもので、AIで作成した出力が第三者の著作物や特定の人物の特徴を無断で真似しないこと、生成に使うツールが制作中のデータを勝手に学習に再利用しないことなど、5つの原則を定めています。また生成物は一時利用(プロトタイプなど)に留め、最終成果物に無断で使わないことや、俳優の演技や声など労働組合で保護される要素をAIで置き換えないことも含まれています。これらを満たさないAI活用を行う場合は事前にNetflixの承認が必要とされ、著作権やプライバシーへの配慮、そして俳優など人間のクリエイティブ権利保護を重視した内容となっています。
https://www.theverge.com/2025/8/22/764433/netflix-gen-ai-production-guidelines
⑤ Meta社、AI研究部門の採用を一時凍結 – コスト高に懸念
Facebookを傘下に持つMeta社が、AI研究部門の人材採用を一時停止したと報じられました。Wall Street Journalによると、Metaは近月大規模なAI人材の引き抜きを進め50名以上の研究者や技術者を獲得しましたが、その巨額な人件費や予算負担に投資家が懸念を示し始めたため、組織再編と予算見直しの一環で採用を止めたとのことです。実際、Metaはトップ級のAI人材確保に100億円単位の報酬を提示し、他社のスタートアップを逆買収(人材獲得を目的とした買収)するなど積極策を取ってきました。スポークスパーソンは「人員を揃えたので体制固めに入るため」と説明していますが、生成AIブームによるコスト高に慎重になる動きとして注目されています。
https://www.reuters.com/business/meta-freezes-ai-hiring-wsj-reports-2025-08-21/
⑥ Meta、画像生成AIのMidjourneyと提携 – SNSでの生成画像活用へ
Meta社は画像生成AIサービス「Midjourney」を開発するスタートアップと技術提携する契約を結びました。MetaのチーフAIオフィサーであるアレクサンドル・ワン氏が発表したもので、Metaの研究チームがMidjourneyの持つ高度な画像・動画生成技術をライセンス受けし、今後のAIモデルや製品に統合していく計画です。Metaはすでに自社開発の画像生成AI「Imagine」や動画生成AI「MovieGen」をFacebookやInstagramに搭載し始めていますが、Midjourneyとの協業によってより洗練されたビジュアル生成が可能になると期待されます。背景には、OpenAIやGoogleなど競合に対抗しAI分野で優位に立つ狙いがあり、今年MetaはAI人材を積極採用し関連企業への巨額投資も行ってきました。なおMidjourney社は引き続き独立系の研究ラボとして運営を続けると表明しており、Metaとの提携は独占ではなく双方にメリットをもたらす協業関係と位置付けられています。
https://techcrunch.com/2025/08/22/meta-partners-with-midjourney-on-ai-image-and-video-models/
⑦ Apple、次世代SiriにGoogleのAI「Gemini」採用を協議か
Bloombergの報道によれば、Appleが音声アシスタントSiriの大幅刷新に向け、Googleが開発中の次世代AIモデル「Gemini」の活用を非公式に打診しているといいます。関係者によるとAppleは独自開発のAIではなく外部パートナーの技術導入も検討しており、2024年にもアップデート予定のSiriにGeminiを組み込む案についてGoogleと初期協議を行った模様です。最終決定には数週間〜数ヶ月かかる見通しですが、実現すれば長年遅れを指摘されてきたSiriの高度化(文脈理解や複雑なタスク実行)が一気に進む可能性があります。Google側はコメントを控えており、Appleも正式発表はしていませんが、競合他社のAIモデル採用も辞さない姿勢から、AppleのAI戦略転換を示唆する動きとして注目されています。
⑧ OpenAI、AIで老化細胞を若返り – タンパク質改変で画期的成果
ChatGPT開発元のOpenAIは、バイオテック企業Retro Biosciencesと協力し、高齢細胞を若返らせる実験にAIを活用したと発表しました。同社はGPT-4を小型特化したモデル「GPT-4b micro」を開発し、iPS細胞の生成に重要な山中因子(4種のタンパク質)をAIで再設計しました。その結果、試験管内の実験では細胞の若返り指標となるタンパク質の発現量が従来比50倍以上に向上し、細胞のDNAダメージ修復能力も大幅に高まりました。これは古い細胞がまるで若い細胞のように振る舞うことを意味し、老化の抑制や組織再生医療への応用に向けた大きな一歩です。AIが創薬やバイオ分野で単なる分析ツールに留まらず、新たな治療因子の創出に貢献した初の事例として、生命科学業界でも画期的な成果と評価されています。
⑨ イーロン・マスク、OpenAI買収にザッカーバーグ参画を打診(法廷文書)
Twitter改めXのオーナーであるイーロン・マスク氏が、今年提案していたOpenAI社の買収計画(約974億ドル規模)に際し、Meta社CEOのマーク・ザッカーバーグ氏に出資協力を求めていたことが分かりました。これはOpenAIとマスク氏の法廷闘争の中で開示された資料から判明したもので、マスク氏がザッカーバーグ氏に対し買収資金の調達や出資参加について打診したものの、結局ザッカーバーグ氏側はこの提案に加わらなかったとされています。背景には、マスク氏がかつて創設に関与したOpenAIが営利企業化したことへの対立があり、マスク氏は独自に新会社xAIを立ち上げOpenAI買収を模索していました。今回の法廷文書で両社トップの水面下の接触が明らかになり、AI業界再編を巡る舞台裏が注目されています。
⑩ 謎のAI画像生成モデル「Nano-Banana」がネットで大流行
AI画像生成の愛好家たちの間で、正体不明の「Nano-Banana」というAIモデルが大きな注目を集めています。公式発表はないものの、あまりにも高品質な画像生成能力からGoogle製ではないかとの憶測も飛び交っています。ユーザーはAIモデル比較サイト上でNano-Bananaを試すことができ、SNSでは驚きの生成例が次々と共有され「Photoshopが時代遅れになる」といった声も上がりました。
https://www.bgr.com/1947324/nano-banana-ai-image-generator-10-examples/
編集者まとめ
10記事目のNano-Banana。確かにSNS上で話題になっているようです。
名前を伏せて(コードネーム?)リリースするやり方が、少し前に話題になったGPT-5に似ているのが気になりますが、作られた画像を見てみると確かにすごいですね。
上記の「○○件の返信を読む」ボタンを押してもらうと、この人が試してみた他の画像も見れるのでぜひご覧ください。5枚目のジャスティンとヘイリーを変身させた画像なんてほんとスゴイです。